元々祖父が金融機関で働いていたこともあり、幼い頃から銀行の仕事について話を聞く機会が多くありました。そのため、就職活動を行う際、自然と働くイメージがついた金融業界を志望。高校時代まで横須賀や川崎で過ごしたことから、神奈川県内の様々な地域に貢献したいという想いで色んな金融機関を見ていました。全国に支店がある大手銀行や、逆に地域や取引先が限定される信用金庫と比べて、神奈川銀行は希望する規模感にマッチしたことが、入行の決め手となりました。
法人のお客さまを100社ほど担当し、資金や経営に関するサポートをしています。主な仕事内容は、お客さま先への定期的な訪問活動を通じた経営状況のヒアリングから資金ニーズの発掘、そして融資提案を行うことです。また、それ以外にも当社と提携しているリース会社や人材派遣会社の紹介といった経営上のサポート、個人のお客さまに対する資産運用の提案も行っています。渉外係として重要なことは、お客さまそれぞれに寄り添った提案をすること。そのためにも、法人や個人を問わず、お客さまとのコミュニケーションを大切にし、何でも気軽にご相談いただけるような信頼関係の構築に日々努めています。
お客さまから感謝の言葉をいただいた時は、やりがいを感じます。お客さまの課題やニーズに応じた融資提案を行うことは、試行錯誤の連続です。だからこそ、困難を乗り越え、融資実行まで至り、お客さまから「ありがとう、助かった」「一野さんで良かった」といっていただけた時の達成感はひとしおです。
一方で苦労することは、常日頃から社会の動向や経済の流れに目を配る必要があることです。入行年次にかかわらず、お客さまにとって銀行員は金融の専門家。金融情勢について質問された時には、適切に回答しなければなりません。朝食時や通勤時に経済ニュースのチェックをするのがすっかり習慣化してしまいましたが、学んだ知識や収集した情報がお客さまの役に立った瞬間は、自身の成長を実感できます。
入行2年目に、とあるお客さまへ融資提案を行った時のこと。ご提案にご納得いただけるか分からない段階であったため、具体的な提案書を提示せず、口頭のみで融資条件の説明を行っていました。その後、お客さまから融資提案をお受けいただけるというお話があり、いざ契約書をご確認いただく段階で、条件の認識に齟齬があることが発覚。こちらの認識する融資期間と、お客さまの認識する融資期間に相違があったのです。書面での条件提示を行っていなかったため、明確にどう伝えたかは分からず、「説明された期間と違う!」とお叱りを受けてしまいました。最終的にはお客さまの誤解を招いてしまったことを謝罪し、再度正式な内容でご案内することで、何とかご理解いただくことができました。それ以来、融資を行う上で期間や手数料などの重要な事項を説明する際は、特に丁寧に行うように心がけています。また、口頭のみでは説明が足りないと感じた場合は、書面でご提示し、お互いが内容を十分に理解できるよう工夫しています。
思った以上に金融商品や地方自治体の融資制度に関して、学ぶ時間をつくらなければなりません。融資を検討する際には、各種制度の利用を検討するケースがありますが、神奈川県内では県の制度と、横浜市や川崎市などで別に定められている市の制度等が存在し、覚えることが多岐にわたります。日々の業務をこなしながら、同時並行でそうした知識を身に付けるには、ある程度自分で勉強する時間を確保する必要があります。
一方、入行前は「銀行員=堅い・冷たい人」というイメージでしたが、いざ入行してみると、想像以上にフランクで温かい方々でした。落ち込んでいる時や仕事で息詰まっている時には、親身になって声をかけてくださる人が多く、周囲の環境に助けられています。
現在の目標は、お客さまや上司、先輩から頼りにされる存在になることです。支店長や課長等の上司が担当されていたお客さまを引き継ぐケースでは特に、経験や知識量の差からお客さまを不安にさせてしまうのではと懸念してしまうことも。しかし、どんなお客さまに対しても何ができるかを考え、行動することで、少しずつでも信頼される銀行員になっていきたいと考えています。また、金融機関で働く以上、金融・経済、制度や商品に関する知識や情報のアップデートは常に求められます。そのため、日々の業務や資格取得を通じて、常に自己研鑽に努めていきたいです。銀行員としてはもちろん、一人の人間として周囲から認めていただける存在を目指しています。
休日は、中学時代の友人と地元でフットサルをすることが多いです。小学生の時からサッカーを続けており、汗を流すことでリフレッシュすることができています。また、学生時代からアルバイトなど働くべき時はしっかり働き、遊ぶ時はとことん遊ぶといったオンとオフの切り替えを意識していたので、現在も平日は業務に精一杯取り組み、休日は自分の好きなことに時間を費やすことを心がけています。
一番は、銀行員としての意識だと思います。営業活動の移動中や仕事帰り、電車の中など、いつ、どこで、誰に見られているか分からないという意識を持つようになりました。たとえ入行1年目だとしても周囲から見れば、神奈川銀行の行員です。銀行の看板を背負った上で、誰が見ても恥ずかしくない行動を取るよう心がけています。また、複数の企業が入ったビルを訪れた際は、企業名などを確認するなど、常に新規顧客を開拓する姿勢が身に付いたと思います。
就職活動では様々な企業を目にすることになると思いますが、企業選びの際は自身にとって聞こえの良い、企業のキラキラとした情報だけでなく、その企業で働くことの大変さや厳しいところなどの情報にも目を向け、耳を傾けてほしいと思います。自分自身としっかり向き合い、妥協することなく、納得した上で入社を決めた会社であれば、入社後ある程度の困難にぶつかったとしても乗り越えていけるはず。自分を最後まで信じて、頑張ってください!